ナンバーズ3 引張確率理論値の計算(その1)
ナンバーズ3数字別出現個数
数字 | 出現 | 内訳 |
個数 | 率 | 単 | W | T |
・各位合計、第回終了時
・内訳は同じ回にその数字が単:1個、W:2個、T:3個の出現をしていたという意味です。
・「011」のようにダブル回でも0は1個なのでSではなく単としてあります。
「ナンバーズやロトは続けて数字が出る引っ張りや1回空いた飛び石が多いから前回、前々回に出た数字を絡めよう。」とか「最近ずっとこの数字が出てないなぁ、そろそろ出そうだから買ってみよう。」などの後に「数字に意志なんて無いのだから、この数字でもあの数字でも10個の数字が出る確率はいつも10分の1だよ。」という趣旨の話題を見ることが良くあります。
左の表を見ると若干のバラつきはありますが、どの数字も10分の1の確率で出ていると納得できます。過去の結果では確かに10分の1だと言えそうです。だけど「次回に引っ張りとして出現する場合はどうなの?」とか「ナンバーズ3は1回の抽せんで3ケタの数字が決まるのだからそれでも10分の1なの?3倍にならないの?」というようなことは気になります。
既に引張確率をご存知の方も多いと思いますが、本ページではナンバーズ3の引張確率の理論値を改めて計算しています。それと、当サイトでは引っ張りはもちろん全てのインターバル(出現間隔)を公開しています。実は集計の仕方によって引張発生回数も変わってくるのでそれも合わせて説明しています。
ご自身で引張回数を集計している方の中には、その集計値と当サイトでの集計値が違っている場合もあるかもしれません。そのような方にはこれから書く内容で当サイトでの集計方法が伝われば良いなと思います。そうでない方にも、引張確率を知る一助になって当せんにつながっていただければうれしい限りです。
基本事項の確認
ナンバーズ3
全通り個数:1,000(通り)
シングルパターン個数:720(通り)、ダブルパターン個数:270(通り)、トリプルパターン個数:10(通り)
確率:1から13までの数字が書いたカードがあるとした場合。
・1枚だけカードを引くとき起こりうる場合の数は? 「1を引く」、「2を引く」、・・・、「13を引く」の全13通り。
・1枚だけカードを引くときそのカードが1の場合の数は? 「1を引く」の1通り。
(A)2枚続けてカードを引く、引いたカードは戻すとき起こりうる場合の数は? (1枚目)×(2枚目)=13×13=169(通り)。
(B)2枚続けてカードを引く、引いたカードは戻さないとき起こりうる場合の数は? (1枚目)×(2枚目)=13×12=156(通り)。
(C)2枚同時にカードを引くとき起こりうる場合の数は?13C2=(13×12)/(2×1)=78(通り)。
・1枚だけカードを引くときそのカードに1が出る確率は? 確率=(1を選ぶ個数)/(全通り個数)=1/13。
・引いては戻してを130回行ったら1が15回出ました。1が出る確率は? 確率=(1が出た回数)/(全回数)=15/130。
詳しい事は専門書を読んでいただくとして、理論として頭で考えた確率と実際実験して出てきた確率の2種類があってどっちも正しい考え方です。引張確率を計算していくなかでごちゃ混ぜにならないようにここに書いておきます。
ナンバーズ3の全通り数や各パターン数など詳しく見たいときはこちらの当せんパターンと当せん確率ページが参考になるかと思います。ここに挙げた事項を使いながら以下で引張確率の理論値を計算しています。
ナンバーズ3 各パターン別の引張確率
ミニロトやロト6ではそれほどでもないのですが、ナンバーズ3やナンバーズ4では集計の仕方によって引張件数や確率が変わってきます。例えば、「今回は引っ張りが発生した。」という場合と「今回はこの数字が引っ張った。」という場合の2つだけでも、回に着目するか数字に着目するかで引張件数の集計値は変わってしまいます。
ナンバーズ3ではシングルやダブルなどのパターンもあるので更にややこしく面倒くさくなってしまいます。最終的には全てつながるのですが、一度に全て考えるとややこしくなるので、まずは各パターン別に引張確率の理論値を計算してみたいと思います。
ナンバーズ3の引張確率は次のように表すことができます。
(ナンバーズ3で次回に引っ張りが発生する確率)=(シングル回で次回に引っ張りが発生する確率)+(ダブル回で次回に引っ張りが発生する確率)+(トリプル回で次回に引っ張りが発生する確率)
以下でシングルパターンから順に計算していきます。
シングル回で次回に引っ張りが発生する確率
シングルパターンは「0, 1, 2」のように3ケタの数字が全て異なる場合です。
次回引っ張りが発生しないのはこの3個以外の7個の数字で当せん番号が決まる場合になります。
(次回引張なし)=7×7×7=343(通り)
その他の場合は少なくとも1個は前回の抽せん数字を含むことになります。
(次回引張あり)=(全通り)-(次回引張なし)=1,000-343=657(通り)
確率は次のようになります。
(次回引張なし確率)=(7/10)3=0.343
(次回引張あり確率)=1-(次回引張なし確率)=1-(7/10)3=0.657
ナンバーズ3全体ではシングル回になる確率は720/1,000なので結局次のようになります。
(シングル回で次回に引っ張りが発生する確率)=(シングル回の発生確率)×(次回引張あり確率)
=720/1,000×{1-(7/10)3}=0.47304
ダブル回で次回に引っ張りが発生する確率
ダブルパターンは「0, 0, 1」のように同じ数字2個と異なる数字1個の場合です。
次回引っ張りが発生しないのはこの2個以外の8個の数字で当せん番号が決まる場合になります。
(次回引張なし)=8×8×8=512(通り)
その他の場合は少なくとも1個は前回の抽せん数字を含むことになります。
(次回引張あり)=(全通り)-(次回引張なし)=1,000-512=488(通り)
確率は次のようになります。
(次回引張なし確率)=(8/10)3=0.512
(次回引張あり確率)=1-(次回引張なし確率)=1-(8/10)3=0.488
ナンバーズ3全体ではダブル回になる確率は270/1,000なので結局次のようになります。
(ダブル回で次回に引っ張りが発生する確率)=(ダブル回の発生確率)×(次回引張あり確率)
=270/1,000×{1-(8/10)3}=0.13176
トリプル回で次回に引っ張りが発生する確率
トリプルパターンは「0, 0, 0」のように同じ数字3個の場合です。
次回引っ張りが発生しないのは「0」以外の9個の数字で当せん番号が決まる場合になります。
(次回引張なし)=9×9×9=729(通り)
その他の場合は少なくとも1個は前回の抽せん数字を含むことになります。
(次回引張あり)=(全通り)-(次回引張なし)=1,000-729=271(通り)
確率は次のようになります。
(次回引張なし確率)=(9/10)3=0.729
(次回引張あり確率)=1-(次回引張なし確率)=1-(9/10)3=0.271
ナンバーズ3全体ではトリプル回になる確率は10/1,000なので結局次のようになります。
(トリプル回で次回に引っ張りが発生する確率)=(トリプル回の発生確率)×(次回引張あり確率)
=10/1,000×{1-(9/10)3}=0.00271
ナンバーズ3で次回に引っ張りが発生する確率
ナンバーズ3全体で考えると引っ張りが発生する確率は次のようになります。
(ナンバーズ3で次回に引っ張りが発生する確率)
=(シングル回で次回に引っ張りが発生する確率)+(ダブル回で次回に引っ張りが発生する確率)+(トリプル回で次回に引っ張りが発生する確率)
=0.47304+0.13176+0.00271=0.60751