ミニロト 引張確率理論値と2つの実際値
ミニロトでは引張確率の理論値が0.612856142で1個の数字が次回出現する確率の理論値が0.161290323です。(A)と(B)で確率が全然違うのは割る数に問題がありそうですが、引張件数が違うのは単純に集計方法が異なっているからというだけです。
例えば、前回「01, 02, 03, 04, 05]→次回「01, 02, 29, 30, 31」の場合に(A)と(B)でカウントの仕方が違っているせいです。カウントの仕方が異なってはいますが、どちらも間違いではないことを確認するためそれぞれの集計方法を見ていきたいと思います。
数字別に引張件数を集計
表1はページ上部の表に引張件数と率を追加したものです。
表1.ミニロト数字別出現回数&引張件数(本数字合計、第回終了時)
数字 | 出現 | 引張 | 数字 | 出現 | 引張 | 数字 | 出現 | 引張 | 数字 | 出現 | 引張 |
回数 | 率 | 件数 | 率 | 回数 | 率 | 件数 | 率 | 回数 | 率 | 件数 | 率 | 回数 | 率 | 件数 | 率 |
・(出現率)=(出現回数)÷(合計出現回数)
・(引張率)=(引張件数)÷(合計引張件数)
集計方法は次のような感じです。
前回「01, 02, 03, 04, 05]→次回「01, 28, 29, 30, 31」の場合、出現回数は「01, 28, 29, 30, 31」が+1、引張件数は「01」が+1。
前回「01, 02, 03, 04, 05]→次回「01, 02, 29, 30, 31」の場合、出現回数は「01, 02, 29, 30, 31」が+1、引張件数は「01, 02」が+1。
多分、普通に集計するとこんな感じになるのではないかと思います。
引張率は各数字の引張件数を引張合計件数の件で割った値です。引張件数全件中で○○%だったという値です。出現回数と率の関係と同じような計算です。
この集計方法で(A)の引張件数が出てくることになります。
回ごとに引張件数を集計
表2.ミニロト引張発生件数別出現回数
引張発生件数 | 出現 | 引張 | 引張 |
回数 | 率 | 件数 | 率 | 回数 | 率 |
・本数字合計、第回終了時
・(率)=(回数or件数)÷(合計出現回数)
・率は全て出現回数の合計で割った値です。
・(引張発生件数)は1回の抽せんで発生した引張件数です。
・引張が0件だった抽せん回数が○○回、1件だったのが△△回というように集計した表になります。
表2は引張発生件数別に各抽せん回の回数を集計したものです。
集計方法は次のような感じです。
前回「01, 02, 03, 04, 05]→次回「27, 28, 29, 30, 31」の場合、引張発生件数0件の回数が+1。
前回「01, 02, 03, 04, 05]→次回「01, 28, 29, 30, 31」の場合、引張発生件数1件の回数が+1。
前回「01, 02, 03, 04, 05]→次回「01, 02, 29, 30, 31」の場合、引張発生件数2件の回数が+1。
前回「01, 02, 03, 04, 05]→次回「01, 02, 03, 30, 31」の場合、引張発生件数3件の回数が+1。
前回「01, 02, 03, 04, 05]→次回「01, 02, 03, 04, 31」の場合、引張発生件数4件の回数が+1。
前回「01, 02, 03, 04, 05]→次回「01, 02, 03, 04, 05」の場合、引張発生件数5件の回数が+1。
(※本ページ作成時に引張発生件数5件はありませんでした。)
引張件数は(引張件数)=(引張発生件数)×(出現回数)を計算した値です。
引張回数は出現回数と同じもので引っ張りが発生した回だけにした値です。
率は全て出現回数の合計で割ったものです。割る数については下で考えることにして、引張件数と率は(A)と引張回数と率は(B)と同じ計算になります。ページ上部で計算した(A)と(B)の違いは引っ張りが複数発生したときのカウント方法の違いだということが表2で分かります。「今回は引っ張りが2件の回が1回。」で2件か1回かどちらを取るかの違いです。
なので、引張発生件数が何件であろうと、発生していれば+1として回数をカウントした実績値は理論値(0.612856142)とほぼ同じと言っても良さそうです。
引張発生件数が複数件の取扱い
引張確率の理論値と実績値はほぼ同じになることは分かりました。それじゃあ回が正しくて件は間違いかというとそうじゃなくてどっちも正しいところが面倒くさいところです。表2の引張件数も出現回数の合計で割るのではなく、これを5倍した値で割ればそれはそれで使えそうな率が計算できます。
上にも書きましたが表2を見るとこの2つの違いは引張発生件数が複数件のときだと一目瞭然です。前回「01, 02, 03, 04, 05]→次回「01, 02, 29, 30, 31」の場合に「01と02の引っ張りが2件の回が1回」で2件を数えるか1回を数えるかの差です。ナンバーズ3やナンバーズ4では同じ数字で引っ張りが2件とかいう場合もあって面倒ですが、ミニロトでは同じ数字は出ないので分かり易い気がします。
引張確率の理論値は後者の「引っ張りが発生した回が1回」のように引張件数に関係なく引っ張り発生の有無だけで次回を考えた時に使える確率になります。例えば、「第8888回の抽せんで引っ張りが発生する確率は?」とか前回の結果がわからない場合に「第123回に引っ張りが起こっていた確率は?」なんて時に理論値としては61.3%だよと言える感じの値です。
だけど実際に引っ張りが発生した件数は2件だから理論値おかしいんじゃない?と思われそうです。確かにその通りで引張件数は2件です。ただ(A)のように計算するのがちょっとおかしいかなぁという気がします。出現回数で率を計算するのに全回を5倍した回を使っているのに(A)では全回そのままで計算しています。割る数を変えてみると別の理論値が出てきます。表3は表1に率Bを追加したものです。
表3.ミニロト数字別出現回数&引張件数&引張率×2(本数字合計、第回終了時)
数字 | 出現 | 引張 | 数字 | 出現 | 引張 | 数字 | 出現 | 引張 | 数字 | 出現 | 引張 |
回数 | 率 | 件数 | 率A | 率B | 回数 | 率 | 件数 | 率A | 率B | 回数 | 率 | 件数 | 率A | 率B | 回数 | 率 | 件数 | 率A | 率B |
・(出現率)=(出現回数)÷(合計出現回数)
・(引張率A)=(引張件数)÷(合計引張件数)
・(引張率B)=(引張件数)÷(出現回数-1)[合計は-31]
引張率Bは(引張率B)=(引張件数)÷(出現回数)を計算したもので、「01」が○○回出現したうち引っ張りが△△%だったということを表します。合計の引張率Bは単純に全回で割るのではなく5倍したで割ったことになります。(※初回分の調整はしています。)
ミニロトでは1個の数字が次回に出現する確率の理論値は0.161290323でした。合計の率Bと理論値を比較すると理論値と実績値はほぼ同じと言っても良い感じです。個別に数字を見ていくと、本ページ作成時では結構バラつきがあります。高い方では14(25.2%)や21(23.8%)、低い方では31(10.1%)や28(10.7%)などがあります。あくまでも過去の結果ですが4回に1回引っ張っているのがあったんだなぁなどというのが表3から分かります。
更に表3から、合計引張件数件で引張確率を計算するときにページ上部の(A)のように全回で割るのではなく、5倍したで割った方が良さそうだということが分かります。ミニロトの本数字、全回×5個=全個の数字を対象に引っ張りが発生した数字を数えると個だったので全個で割ると1個の数字が次回に出現する確率の実際値が計算できるということになります。(ミニロトでは5倍しなくても(A)のように中途半端な値が出てきて分かりにくいかもしれません。この点ではナンバーズ4が一番分かり易い気がします。)
全回を対象に引っ張りが発生した回を数えると、表2で求めた回になるので引張確率の実際値は、
(ミニロトの引張確率)=÷≒のように計算できるということになります。
いずれにせよ、ミニロトは個別の数字で見ると重複数字が無いのであまり気にする必要はないのかもしれません。合計した場合に回数ではなく数字の個数だってことに気をつければ良いだけって気がします。